2005/7/1(金)神戸アートビレッジセンター

http://www.kavc.or.jp/
神戸アートビレッジセンターは新開地にある。新開地駅から5分、神戸駅からも10分でアクセスはしやすい。この辺りは神戸にハーバーランドメリケンパークのようなイメージを抱いている人にとっては神戸らしからぬところ。新開地といえば「ええとこええとこ聚楽(しゅうらく)館」というように三宮あたりににぎわいがうつるまではここ新開地が神戸一の歓楽街だったそう。
アートビレッジセンターはまちづくりや文化政策系の講義では必ず取りあげられている。ここでは演劇、美術、映像、音楽等の若手アーティストの育成支援施設、創作、練習、発表、鑑賞、交流のための場を提供するとともに、関連事業を行っている。今回はその中でも映画を観に行くことにした。映画の詳細は以下。

奇想天外★摩訶不思議「幻想の魔術師カレル・ゼマン
日時:6月25日(土)〜7月3日(日)※6/28(火)休館
場所:KAVCシアター
料金:前売/1プロ券1300円 2プロ券2400円
   当日/一般1700円 大学生1400円 シニア1000円
    C、Dプロは当日1200円
上映作品:(今回はこれを鑑賞)
Aプロ『ほら男爵の冒険』(1961/チェコスロヴァキア/83分/カラー/劇場初公開)
監督・脚本・美術・演出:カレル・ゼマン 
原作:ゴットフリート・ビュルガー

アニメーションだと思い込んでいたが、実際は、実写、イラストレーション、人形などから構成されたユーモア溢れる作品だった。作品の意図するところはよくわからなかったが、そういうことを深く考えなければ「ほら男爵」の馬鹿馬鹿しいのに真面目な台詞や行動に思わず微笑んでしまうような場面がいくつかあった。また、全般的に使われている青の中にワインの赤や薔薇の赤が映えて美しかったり、光と陰のコントラストが何ともいえない美しさに目を奪われた。「月の男」はどう考えても「ほら男爵」よりも地球人らしいのでは…と思ったり。大砲にまたがって敵の様子を偵察して、敵の大砲の球に乗って帰ってきちゃってそれを「さすが男爵、賢いわね」と真面目に感心している月の男と姫の会話が一番気に入った。

アートビレッジセンターのユーティリティはわりと快適であった。トイレもわりときれいであったし、ロビーには木材を置いているような椅子とテーブルがあり、その部分はお洒落な雰囲気である。映画館の椅子は座席数としては少なかったが、平日だったので私と友人を含めて3組6名だったので全く問題なかった。椅子は座り心地もよく、前後のスペースが広くとってあるので足を伸ばしても全く問題ないくらいだった。館内は飲食禁止なので普通の映画館のように飲みながら鑑賞はできないが、その分他の座席からの飲食の音に不快な思いをすることもないので良かったと思う。受付などスタッフの方々の対応はサービス業のような営業スマイルなどがなく淡々とした感じだったので多少戸惑ったが、普通といえば普通かもしれない。