最近のメセナの動向

先週、メセナnote特別号としてメセナリポート2005(2004年度の)が届き、最新のメセナ活動実態調査(1991年〜)を知る事が出来た。(データはhttp://www.mecenat.or.jp/survey/corporations/2004_contents.htmlでも閲覧可)

近年の傾向として「地域志向」というキーワードが挙げられる。

メセナ活動で重視した点
・「地域文化の振興」が59.4%と僅差だが「芸術文化の啓発・普及」の55.9%を上回って1位。
(次いで「若手や評価の定まっていない芸術家への支援」32.8%,「青少年への芸術文化教育」29.5%…と続く)
・前年度(2003年度)は「地域文化の振興」は2位だった。年々僅かに上昇している。

企業メセナ協議会編「いま、地域メセナがおもしろい」ダイヤモンド社(2004)によると、「この場合の地域とは、必ずしも狭義の地域、つまり住民のコミュニティだけが含意されているわけではない。土地にかかわり、住民の生活の現場に即した多様な地域共同体が念頭に置かれていよう。経済行為が、生産と流通の過程で地域の構造をつくり出す限り、つねに企業は地域とかかわらざるを得ないとの認識が、ここでは重要である」とある。

因みに、同書に「地域メセナ」というテーマで取り上げられている10のリポートは以下である。

1.株式会社紅三の「ベニサンスタジオ」等
2.株式会社鈴廣蒲鉾本店の「かまぼこ板絵国際コンクール小さな美術展」
3.株式会社桝一市村酒造場「小布施ッション」等
4.株式会社伊予銀行伊予銀行地域文化活動助成制度」
5.淡海自動車工業株式会社「ブラームスホール」等
6.湯布院町「亀の井別荘」「由布院玉の湯」等の「湯布院映画祭」「ゆふいん音楽祭」
7.株式会社林原「林原メセナ
8.田苑酒造株式会社「田苑酒造サロンコンサート」
9.株式会社飛騨庭石「高山祭ミュージアム」等
10.株式会社ベネッセコーポレーションベネッセアートサイト直島